大阪ことばと外国人
Osaka dialect and Foreigners

大阪ことばと外国人

 

例文英訳=ダニエル・ロング (Daniel Long)

生粋の大阪ことばだけでなく、現代風の大阪ことば、大阪風の言語表現など、みずからの豊富な体験を交えて調査考察する抜群に面白い生きている日本語。
 ぼちぼちほんまかめへんあかんもうかりまっか等、英語・中国語と対比した例文は、外国人には勿論のこと、高校生・大学生や社会人にとっても必読の書。


【'99 4月21日 日経新聞 記事より抜粋】

大阪ことば 面白く使う
ユーモア・哀愁表現便利 関西本がブーム ネットも花盛り

関西弁や大阪ことばを見つめ直す出版物が増えている。
大阪弁を 使った川柳のアンソロジー(詞華集)、在阪外国人のための案内書、日本語文法論学者によるエッセーなど幅広い。偏狭な愛郷精神からではなく、大阪ことばに距離を置きながらも楽しみたいという「面白がり層」の広がりが、ブームを支えているようだ。

 
 「ほんま、ほんま(本当、本当)= No Kidding =真的、真的」
 3月に出た文庫「大阪ことばと外国人」(中央公論新社)は、例文に英語と中国語の2ヵ国語訳を併記している。これまで方言を扱った図書の多くは、その方言が話される地域か、その地域の出身者を読者に想定していた。「大阪ことばと外国人」は対照的に、非地元住民を意識した新しい視点が感じられる。
 「来日する前に学んできた日本語は、いわば東京ことば。関西にいきなり入った外国人は、現地語である大阪ことばに苦労する。せめて日常生活を送りやすくする例文集があってもいい」。著者の中国・上海出身の彭飛(ポン・フェイ)京都外国語大学助教授は出版の狙いを語る。
 外国人を読者に想定し、米国人学者の翻訳協力を得て、以前出版した2冊の大阪弁の紹介本を基に編集した。英・中2ヵ国 語の対訳が笑いを誘い、日本人の読者もつかまえた。
日経新聞

出版社

中公文庫

定 価

680円(本体648円)

刊行日

1999年3月28日

 

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