読者からお寄せ頂いた感想文
(大阪 O氏)
楽しく一気に読ませていただきました。 『ん、えっ、うそ?、ほん と?、なるほど、ふむふむ、う−ん、!!!、???』と、言ったところでしょうか。日本語の曖昧さは《民》も《官》もありません。かつて《敗戦》を 《終戦》と言い換え、最近では、政治問題化している日米ガイドラインで、わが外務省は《Infomation Sharing》(情報共有)を(情報交換)とし、《infomation and intelligence》(情報・諜報)を(情報及び意見)とし、国民をめくらましするのですから。
(大阪 I氏)
前半は言語行動の習慣、後半はその他の文化行動様式について感じられたこと、経験されたことを率直に記述され好感がもてました。拓登クンのこ とも身近に感じることができました。
(和歌山県 K氏  華僑/国際結婚)
(世帯主の話)わが家は書類上、母子家庭です。息子の入学通知書も 母の名前で父がいるのに…世帯主が妻だからです。市の広報の保護者欄にも母の名前…などなど、もうちょっと気配りしてほしいな−。
(東京 F氏)
パラパラと見ていると、あまりに面白くて仕事そっちのけで読みふけりそうになったので、あわてて閉じました。
(金沢市 S氏)
噺家さんの台本を読んでいるようで大変楽しく読ませていただきました。
(大阪 K氏)
吸い込まれるように深夜まで拝読、普段気づかず、ボンヤリ眠っていた様々な事柄が彭博士の慧眼でハッと目が覚めました。
(山梨県 I氏)
大変、ユーモアにあふれ、発見することが多く楽しく読ませていただ いています。(P57向こうの話)『向こうの方』は単に外国人のことをいう のではなく、どちらかというと東南アジア等欧米人以外の人をいう場合に使い ます。『向こうの物』というと東南アジア等から輸入したものをいいます。
(尼崎市 M氏)
益々幅広く奥行きのある内容と筆の冴えに唯々敬服のほかありませ ん。考えさせられたり教えられたりすることが多く、『観劇代五〇〇〇円…』 の箇所では思わず笑ってしまいました。私自身かねがね苦々しく思っていたこ とをこういうふうに分かりやすい例を挙げて指摘されると日本人たるもの穴があれば入りたい気持ちです。
(京都 Y氏)
拝読にいたすに、一節毎に話上手にて落語をきくが如き、愉快味あ り、又日本への数々の洞察提言、われわれの気づかぬ点が多く、感佩の至りに 存じます。
10 (青森県 E氏)
パラパラと見ただけですが、抱腹絶倒の書のようです。友人たちに も勧めます。
11 (西宮市 K氏)
夫がふだんあまり本を読まない人ですのに、とても興味をもったら しくて先に読んでいます。
12 (神戸市 K氏)
おもわず微苦笑させられたりときには成程と膝をたたいて鋭いご観 察に深い感銘を受けております。
13 (兵庫県加古川市 K氏)
坊やのお名前が「拓登」ちゃん。あとがきで、この名前にかかわる 父親の想いをしみじみ読んで、私は泣いた。とくに「日本の若者への期待も含 まれている」というコトバに、私は深く感動した。異国の方が「これほどまで に、日本の若者を愛して下さるのか」と思い、胸がつまりました。
14 (東京都  I氏)
彭飛先生の自由闊達な日本文にはかねがね敬服しておりました。ユ ニークな視点にもウーンと唸っておりました。本当にうれしいです。
15 (大阪 H氏)
日本或いは日本人の懐深くに入って仕事をした外国人の先人は古代 よりその名を連ねていますが、「ことば」を通して、その問題点を指摘して、 その文化の様々な襞をみせて頂いたのは、先生がはじめてかと存じます。これ ほど具体的に日常の生活に根差して把えられていることに敬意を表します。こ れからもその指標を大事にしてください。外国と日本の文化の橋渡しとして長 くかかりますが、最も有効だと存じます。
16 (大阪 H氏)
ご指摘の事柄、思い当たる節が多々あります。特に昨今の日本経済 の低迷ぶりにホトホト困り果てていますが、『一億総ザンゲ』の日本人のこ と,マスコミの論調に振り回されて元気がありません。
17 (奈良県 M氏)
内容はとてもおもしろいです。私の「外国人による日本論」という 授業の教科書として使わせていただきます。
18 (和歌山県 M氏)
『「はてな?」のニッポン』は、この内容にぴったりのタイトルで す。見返しの赤、カバーの色調がおさえ気味なので効果的です。紐の赤も効いています。あの風呂敷包み意外に目立ちます。
19 (大 阪 N氏)
本はおもしろかった。今年の修士論文提出者は20名ほどでした が、そのうちの何人かの論文には先生のご著書、論文からの引用が見られまし た。院生たちにお話を聞かせていただけたらとい思いを抱いております。
20 (八尾市 O氏)
本はとてもおもしろかった!周辺のたくさんの友人は買って読みたいと言っています。中国人の日本人観は鋭くおもしろい。
21 (堺市 N氏)
バブル崩壊後の不景気の折柄、終章「疲れ切った日本人への、明日への提言」から拝見しました。日本人に活力が減ってきているからことはご指摘のとおりと思います。意味不明瞭なる日本語をなにげなく使うことが大変恥ずかしくなりました。何か恐ろしいような気もします。言葉ひとつひとつ噛み締めて使わなければならないような気になりました。
22 (京都府 S氏)
いままでにない家庭のことも出て来て異文化交流の実績が感じられました。特に「産声」聞く耳の差だと分かりました。お三階も笑いました。日本には昔から二階しかなかったからでしょう。百円、千円もお祝いなどの裏に は一百円也、一千円也と書きます。
23 (上尾市 I氏)
(P23)和風漢語とありますが、「和製漢語」のほうがよいので はないでしょうか。(P64の相槌)名古屋人は相槌をうたない。つまり日本 では相槌文化圏と非相槌文化圏があることを考える必要があります。(P11 3、P118)金銭感覚の諸問題は日本国内でも地域差があります。名古屋は ケチ、大阪はドケチというのが一般的であります。「江戸っ子は宵越しの銭は もたない」という。
24 (大阪 M氏)
「なるほど」と思うところが多くありました。「女」と「女性」は 「女性」の語は近代語なので差別性がうすいのに対して「おんな」は長い差別 の歴史(「女子ども」「女のやうな」など)を背負っているからかと思いま す。
25 (大阪 N氏)
日本に対する深い思いが感じられるからこそ、耳に痛い言葉の数々にも納得ができ、興味深く、楽しく読ませていただきました。
26 (京都府 K氏)
前半は先生の思い出もまじりながら楽しく読んでいました。先生のめがねの奥にあるやさしい目がほほ笑んでいるようで、とてもよかったです。 しかし、中間点から様子が変わってきたので、こちらまで悲しくなってきまし た。ところが、「体育」と「スポーツ」の話を読んだとき、小学校の頃を思い出した。昔からある運動するところを、僕たちは先生から「体操場」と呼ばれました。新しく戦争後に作った運動するところは「体育館」と呼ばれました。
27 (東京都 U氏)
確かに日本には日本人でも説明しにくいことがいっぱいあります。 それは外からみると、いっそうよくわかるのでしょうね。
28 (大阪 U氏)
ポンフェイ博士の専門的知識からの鋭い分析にまず敬服。しかし、日本人へのあたたかい「気配り」も感じられ、国際結婚の結晶が滲み出てい る。いわば、カラクチとアマクチがうまく織り交ぜていて、「コクが出てい る」という感想。(P168)マイノリティを喜ばせる工夫はもっときびしく提起してください。今後はぜひP202のタイトル(2)日本再起は…しかな いという本を書いてください。日本人は外国人に指摘されないと効かない−外 面亭主的−なのです。
29 (大阪市 U氏)
一節一節が短かめで、それらが連続して置かれるていることで、読みやすく、興味が持続する構成になっていると感じました。アンケート調査の 結果を一つに集中せずに適度に分散させているのもよい構成です。日本人に問 題提起を突き付ける内容の充実さも十分にあり、すばらしいご高著のできばえだと感服いたしました。
30 (宇治市 K氏)
私も色々と考えさせられました。例えば、海外旅行先で、日本人同士があまり話をしない話題。う〜ん、なるほどなと思います。わたし自身、外国に旅行で訪れると、どうしても全身全霊で「その国のことを知りたい、感じたい」と思い、とても集中力を高めているんですね。ですから、そこで日本語で話しかけられると、ふっと集中力が切れてしまうので、あまり日本人に話しかけられたくないと思います。悪意はないのですけど、やはり、訪れた国の国民になったつもりで旅をしたいと思いますから。
31 (大阪  A氏)
日本といっしょに他の国々の例もあり、色々なことを知ることができました。とてもおもしろかった。主人もおもしろがって読みました。
32 (大阪 K氏)
いつもながら具体的な事例を出してまとめられる熱意に感心いたし ます。楽しく拝読させていただきました。
33 (吹田市 M氏)
「あがる」という表現にはむかし、ぼくも戸惑いました。現在住んでいるマンションを買うさい、銀行のローンを組むのにぼくの収入を証明する書類が必要になりました。そこで業者の担当の人が「納税証明あがりますか?」とぼくにたずねるのです。「あがる?」何のこと?ぼくが理解できない のを見て、「税務署から納税証明書を発行してもらえますか」と言いかえてく れました。なるほどそういう意味だったのか。  ぼくは以前からポンさんの比較文化論には共鳴しています。すなわちぼくも まったく同じ考えをもっているからです。つまり、言語、文化、習慣が違う 人々が交流するとき、まずお互いの生まれ育った環境の「違いを認め尊重し合 う」ことが出発点だと思います。 ぼくはその「違い」で先日驚いたことがあります。
タイの人と大阪のタイレストランで食事していたところ、「やきそば」になんと砂糖をふりかけるのです。そのうえに、お酢、ナンプラー、唐辛子の粉をかけて、ぜんぶかきまぜて食べるのです。なかなかおいしかったです。でも、「やきそばに砂糖」なんて いくら「習慣の違いを認め尊重しあう」ことを大切に考えているぼくにとって もとても驚きでした。そしていい勉強になりました。でもよく考えれば「あまく、からく、すっぱい」タイ料理の神髄にであったようなものです。
ところで、「洗顔における日本と中国の違い」は洗顔の方法というより、これは水の節約のしかたの問題だとぼくは思います。つまり、比較的自由に水を使える地域と比べて、水が非常に貴重な地方では生活の知恵と必然により濡れたタオルで顔を拭くようになったのではないでしょうか。
34 (東京都 H氏)
『「はてな?」のニッポン』、超おもしろかったです。先生のご指 摘の日本文化は、実は関東から見ても不思議な関西文化の本質だと思います。 日本人から見ても異質な日本文化、東京の方が日本文化から見て異質なのかも しれませんが。
35 (大阪市 I氏)
内容は非常に興味深く、日本民族が他民族と触れ合うことなく密度の高い箱庭的な状況でながく暮らし続けてきたことを痛感しました。また、社会事情にうとい私にとりまして分からない事柄が詳しく説明されていて、ご苦労のほどがしのばれて、本当に頭がさがりました。
昭和52年ころでした。会社の食事時、私が指導する立場の新入社員、19歳の男性が私の前にやってきて、いきなり立ったまま、私に向かって叫びまし た。「朝鮮人と日本人と、どこが違う!!」  彼は北朝鮮の人でした。「国籍が違う!!」びっくりした私は、座ったまま相手を見つめて言い返しました。 「国籍のほかに、どこが違う!?」「どこも違えへん。目も二つ。鼻が一 つ。同じものを食べて、同じように暮らしてるやん」私は興奮して、大声で叫びました。その日から、彼は私に打ち解けてくれました。
彼は言いました。「僕が一番好きなのは北朝鮮や。祖国やからな。その次は大阪や。僕の故郷やからな」 彼は怖い怖いという私を自転車の後ろに乗せて、駅まで運んでくれました。 懐かしい思い出です。
36 (松戸市 H氏 /4月から中国で暮らす)
大変うれしく読ませていただいております。これから中国人社会で生活しなければならない私にとって、とても勉強になります。 
37 (寝屋川市 O氏)
わが家も長男が現在失職中で、色々悩みがあり、あなたの「はてな?のニッポン」でご指摘の如く、ごく普通の日本人で、外資系の会社の体質に合わず、結局はじき出されたようです。「はてな?のニッポン」を読み、 「明日への提言」に心打たれたようです。ありがとうございました。
38

(箕面市 N氏)
日常生活の中で外国人と接する機会がまったくなく、「はてな?のニッポン」 を読み、これから先、どんな出会い(外国人と)があるか分からないけど、とてもいい 勉強になりました。 「いただきます」「ごちそうさま」は食べ物と恵んでくれた神さま、仏さまに対する 感謝のことば、そして色々な食べ物を得るのに働いている人達に対する感謝のことばだ と教えられました。 「はてな?のニッポン」を読んで楽しく、そして心が痛く、頭も痛く、グローバルな 視野で物事を考える自分の中のもう一人の自分を育てなければと思ったり…やっぱり日本人は考え過ぎですね。

39 (名古屋市 S氏)
読めば読むほど奥深い『はてな?のニッポン』。しかも評論としてことばの世界だけに終わるのではなく、現実的な提言をされていること、そして、それが正鵠を得 たものであることに感動いたします。話題は少し古くなりますが、訪中した小沢一郎氏 に対する中国政府の対応について、日本のジャーナリストの解説では納得のいかないものばかりでしたが、「気配り」に象徴される日本型「表敬訪問」では、門前払いを食わ されるのは当然であると先生の指摘に眼から鱗の思いです。NHKのインタビューをはじめとして、先生の声がもう少し理解されれば、世の中はもっと風通しがよくなりま す。
40 (大阪 K氏)
日本人には気づきませんが、先生から指摘されますと、なるほどと思うことば かりで、これでは外国人から誤解されるのも無理はないと思います。 明治このかた、多勢の親日派の各国の外国人が在日しましたが、彭飛先生ほど明快に 説明され、日本を各国との「ことば」による誤解を解き、諸外国との橋渡し役を実践し ていただいた方はほかにいないと思います。その意味で、日本の外務省は彭飛先生に感 謝を表明すべきと思います。第一、日本の外交官そのものが日本語の不思議を認識していないと思います。
41 (福岡 H氏)
私はサラリーマンです。年末にケガをしてしまい、自宅療養をしています。そ のお陰で、多くの本を読むことができました。先生の本に巡り会えて楽しく感じること ができました。アジアの人々と上手につきあってゆき、ともに幸せな人生を歩みたいも のであります。先生の本で中国語習得に努力している日本人が多いことを知りました。 勇気を出してしゃべるようにしたいと思います。
42 (大阪 L氏)
さっそく今夜、家族で読み、こんな難しい日本語を話せるのだから、英語も仏語も独語も中国語もマスターできるはずと大学生の息子や娘にハッパをかけることにいたします。ありがとうございました。
43 (大阪 T氏)
時には辛口にストレートに、時にはユーモアに書かれたこの御本に、私はぐいぐい引き込まれるように一気に読ませていただきました。この本のおかげで、自分が無意識に使っている日本語、ひいては思考回路について、改めて考えさせられました。 極端にいえば、外国では生きるために自己主張しなければならない、日本では、生き るために自己主張してはいけない、ということです。そういえば、住所の記載にしても、英語では番地から書き始めてだんだん大きなエリアを書きますが、日本語では大きなエリアからだんだん狭まって最後に番地になるというのも、この自己主張があらわれ ているようで、なかなか興味深いと思いませんか。 香港に行き始めたころは、買物のときに値切る交渉なんて恥ずかしくてとてもじゃあ りませんが、できなかったのですが、最近でき値切って買物をするのは当たり前となり、交渉が成立しなかったときも何の悪い後味も感じず店から出ていけるようになりま した。以前は何故、それができなかったのかと考えでみますと、店の人にいいお客さん だと思われたい、店の人の気分を害したくない、店の人に貧乏と思われたない、などなど。
44 京都 K(大学名誉教授)
「はてなニッポン?」を興味深く読ませていただきました。よくも ここまで深く掘り下げて分類されたことに敬意を表します。貴著P64にある「はい」について「京都ことば」では相槌、賛成とは反対 に「ソーですな」はごもっともではなく、自分はそうは思わないことを軽くい なすbenign neglectの言い方があります。P77「患者」について、私は市内の病院で痛む歯を抜いてほしいと頼みま したところ、一週間先に来なさいと言われ、その不親切さに抗議のつもりで、 こんなに痛いのに一週間待たねばならないのですかと。なるほど患者は英語で patientというから、辛抱は仕方がないのですねと、別の歯医者に行き ました。P87「よろしく」ですが、これはまことにambiguousな挨拶こと ばで、よくテレビ、ラジオのアナウンサーが使っていますが、何がよろしいの か、相手のよき裁量を懇請する意でしょうが、その際、返答に相手も「ドーゾ よろしく」と交わすので、在日短かい外国人は迷うでしょうね。ところで今、めったに聞くことはありませんが、昔、京都では年配のご婦人 がたが街頭立ちばなしの後、別れ際に、「ホンナラ(それでは)ヨロシュー に」「ごめんやす」がつく場合も、またつかない場合もありますが、サヨウナ ラの意味に「よろしゅう」が使われていたのです。
45 大阪市 K(会社社長)
結婚式の新システムは今後の参考にさせてもらいます。結婚式=苦 痛から=楽しいに変えなくてはいけません。
46 大阪市 K(大学名誉教授)
相変わらずの面白い見方で目からウロコが落ちる思いがします。
47 堺市 N(日本語教師)
終章の「日本人への提言」も少々遠慮しながらといった感じですが、あってよかったです。日本人の血を半分もっている拓登ちゃんの親としても、これからもどんどん提言してください。
48 京都 K(教授)
いかにも彭飛さんの面目躍如としたご本で、すばらしいです。
49 京都 N(韓国留学生)
以前から自分も、留学生として思っていた日本の色んな感想がご立派 な表現で書かれていまして、本当にその鋭い観察力改まって感動しました。今 までの自分の勉強不足に恥ずかしい思いをするばかりでした。よい励みになっ たと思います。
50 川西市 T (日本語教師)
異文化理解の難しさを改めて認識いたしました。今の日本では、文化 の多様性・相対性とともに国際基準(グローバル・スタンダード)ということ が言われていますが、この二つは相反する場面が多いのではないかと思いま す。それぞれの文化のうち、どこまで独自性を認め、どこから共通性を求めるか、これから試行錯誤しながら考えなくてはならないでしょう。
51 香川県 T(無職)
私こと、瀬戸内海の小豆島に住む七十三歳の田舎の老人です。先生の ご意見にものすごく共感し、感服しました。「日本人を叱る」と申しますか、今は大人も子供も叱ってくれる人が居らなくなりました。日本の役人は屁理屈ばかり言って、ちっとも仕事をしません。政府は五年で 二十五%人を減らすと言っていますが、私の見方では、半分にも三分の一にも 減らしてほしいと思っております。私も元は県職員のOBです。 日本列島は沈没です。そして、そのことを憂うる人も少ない、叱ってくれる人も少ない。ですから、先生のような人が必要だと痛感しております。どうか、もっともっと日本人を叱ってください。中日友好だけでなくて、日本人を救うために、いつまでも頑張ってください。
52 大阪 E(教師)
一つ一つ心当たりがあり、勉強になっております。また「考え過ぎてマイナス思考に走る〜」「社長の訓示で〜」などは、私がいつもやってしまうことで考えさせられました。
53 大阪 W(作家)
思わず吹き出してしまったり相づちを打ったり、考え込まされたり、 或いは反省させられたりしながら、読ませていただきました。彭飛の思想と問 題意識のエッセンスのようなこうしたお仕事により、多くの日本人がたぐいま れな自己省察の機会を与えられることと確信いたしております。まさしく、わ たし自身がそうでありましたように。それにしても、彭飛さんの幅広いご活躍 ぶりに圧倒される思いです。
54 大阪 S(詩人)
「研究者」と「研究家」も、私なら「者」の方がうれしいですね。 「世界の国からこんにちは」の作詞家です、と紹介されるより、作詞者の方がうれしいし、職業にはなれないけれど、「世界の国からこんにちは」の詩人で す、と言ってもらえる方がなお、うれしいです。特に「食前、食後の挨拶ことば」にはびっくりいたしました。招待されたと きの礼のことばだけではありませんのに、そう習ってこられたら、ドキッとし ますよね。去年の秋、朝日新聞に書いた私の詩「食事」をごらんくださったでしょう か。まさしく、神さまや、命をくれたものたちへの挨拶です。
『 食  事 』
いただきます  
もう七万回は言ってきた  おいしいねぇ
その度にわたしの口に入り  ほめてあげると
わたしの命になったものたち  もっとおいしくなろうとする
今夜は  ごちそうさま!
じゅうじゅうと焼いた秋刀魚(さんま)に  思わず大きな声で言ったら
新米のご飯  空の高みにいる方があわてて
   口の端を拭ったようだった。
55 新潟県 E(記者)
日本人が普段、疑問をもたない事柄をユーモアを交えて解説され、非常に勉強になりました。文化比較論として楽しく読ませていただきました。この不思議な国・ニッポンの中で、最も不思議なのは永田町、霞ヶ関ではな いでしょうか。国会では理屈ではなく過去の「先例」が重んじられ、霞ヶ関で も同様に「前例」が宝物のごとく大切にされています。政治家や官僚にとって は、それが国益と考えているのでしょう。しかし、実際には政治家個人や政党 の損得、各省庁に縄張り争いともいえます。それでも、これはこれでけっこう 現実的な場合もあるから不思議です。彭飛さんが研究対象にすれば、新たな視 点からのは政治が浮き彫りになるかもしれません。
56 東京 O(記者)
日本語に対する「外国人としての目」は、私は持ち得ない視点ですので、今後ともふしぎと感じる言語行動をご指摘、ご教示いただければ学界の発展につながることと存じます。
57

茨城県 E(会社役員)
NECにて長期間、中国の通信事業に携わってきたものです。私が中国のお客さんをもてなすときにはkai−shi−ba(始めましょうか)といって始めております。終わり方が難しく阿吽の呼吸でお互いに満足そ うに握手して席を立つことにしていますが、日本人の中でもめるのはホストと招待され方とどちらが先に「謝謝」と言って握手を求めるのか?未だによく わかりません。お酒の酌ですが、日本人は必ず杯をもって酒を受けますが、中国ではおいたまま注がせます。

中国人はよく客人の体に触れます。抱擁することはすぐ慣れましたが、手を取り合っていつまでも離さないのには正直まいりました。特にトップの局長な どは挨拶が終わるまで離しません。もちろん、今は何でもありません。ところが、最近は少々事情が異なっていまして、実にスマートに握手をしてくれま す。聞くところによれば、英語を話せない人は局長にはなれないとかの噂も聞 いています。

中国料理のあつあつで食べる習慣は実に贅沢ですばらしいと思います。お昼 ご飯をあつあつで食べている国民が世界にどれだけいるでしょうか。この熱々料理を食べる習慣が日本に来た中国の幹部の方々の食事に影響し、ミヂアムレ アの極上のステーキはかりかりになるまで焼いてほしいとか、冷たい幕の内弁当は食べられないとか、結局皆しゃぶしゃぶばかり食べている結果になってい ます。

三章は色々な見方ができて大変面白く読みました。香港の社長の挨拶の一件がありましたが、私が董事をしている広州の社長も同じで遠慮深く物事を片付 けるため、ローカラから会社の存続に不安をもたれたことがありました。

外国人は絶対謝らない事はよく理解できますが、広東などでは口論になる ケースが少ないのではと思います。たとえば車の運転、あんな隙間に割り込んで平気でおり、割り込まれた方も黙っていれてあげる。日本なら血の雨ものです。もう一例、行列への割り込みで僅かな隙間に入り込む技術、回りは黙認。日本人はイライラ。この辺のバランス感覚はすごい。誰も咎めないので謝る必要もない。

中国人の声の大きさは私もその通りと思います。広東語の会話は圧 巻で喧嘩と間違えるような、口角泡を飛ばして議論しますね。側にいてすごく 不安になります。上海語の会話の方が響きが低いので静かでしょうか。

四章で述べられている内容は日本人のアジアにおけるステータスをよく表していると思います。西洋人と東洋人に対する付き合い方は著しく相違し明らか な差別をもっている事は事実でしょう。しかしかながら、これに気づいている 日本人があまりにも少なすぎ、観光などでこの辺の問題を露呈してしまってひ んしゅくを買っているケースが多い。又、ビジネスにおいても平等パートナで なく、何かにつけ日本流のやり方を押し付け大きな摩擦を起こしてしまう。風 土、習慣、文化といったものを理解することもなく、一方的に押し付ける。日本企業が現地でうまく行っていない理由の一つになっていると考えられる。最近のアメリカにこんな傾向が見えだしていませんか。

56 東京 K(留学生)
本を読んでとても面白かったと思います。中国の大学を卒業して現在日本語学校で勉強しています。来年4月に大学院に進学するつもりです。大学院では日中相違点、それが生じる文化歴史の背景、またそれを克服し、お互いの文化交流のためにはどんなことを重んじるべきかなどを研究したいと思い ます。いろいろ調べましたが、社会学、比較文化学、人間文化学、国際関係学 など多種の名称の学科がありますが、日中相違点を研究することを専門とする 大学院はなかなかみつかりません。先生は日中文化比較を専門になさっている そうですが、今後進学大学院についてアドバイスしていただけませんか。

  

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